艶やかな葉と大きめの花弁が特徴的な椿(つばき)。
昔からある日本の花で、現在でも庭木として人気があります。
上品さがある反面花言葉には良い意味だけでなく怖い意味もあるとされています。
理由やどんな花言葉があるのかをまとめました。
ここでは
- 椿の花言葉が怖いと言われる理由は?
- 赤・白・ピンクの色別の花言葉の意味と由来
- 品種別の花言葉の意味
について紹介します。
Contents
椿の花言葉が怖いと言われる理由は?
椿の花言葉は怖い意味があるとされています。
椿の全体的な花言葉と怖いとされている理由についてみていきましょう。
椿の花言葉
椿の花言葉は「誇り」「控えめな優しさ」です。
「誇り」は椿の美しさからつけられました。
日本が原産国である椿は、西洋ではその華麗な姿を見て「日本のバラ」と呼んだそうです。
「控えめな優しさ」は椿の華やかな花姿とは反対に、香りはほとんどしないことから付けられています。
花言葉を見てみると怖い意味はなく、むしろ良い意味の言葉が付けられていますね。
椿の花言葉が怖いと言われる理由
椿の花言葉が怖いと言われる理由は2つ考えられます。
- 花の落ち方
- 小説とオペラの『椿姫』
では、2つの理由について詳しくみていきます。
花の落ち方
椿は散る時に花1枚1枚が散っていくのではなく、花が丸ごとぼどっと落ちてしまいます。
この様子が人の頭が首から落ちてしまう姿と似ていることから、武士がいた時代には不吉だと捉えられていたこともあるそうです。
昔の話のため椿を不吉と捉えなくても大丈夫ですが、お見舞いの花としては避けた方が良いとされています。
小説とオペラの『椿姫』
椿の裏花言葉に「罪を犯した女」があるとされています。
これは小説とオペラ『椿姫』に由来したものです。
オペラ『椿姫』の原題はLa traviata(ラ・トラヴィアータ)『堕落した女(直訳は「道を踏み外した女」)』です。
日本では元となったフランスの小説『椿姫』と同じ名前で呼ばれています。
『椿姫』のあらすじは以下の通りです。
ある時、青年アルマンに出会い恋に落ちます。
これまでの贅沢で豪華な暮らし別れ、田舎でアルマンと生活を始めます。
ところがアルマンが家にいない時にマグリットの元へアルマンの父が現れ、アルマンを思うなら別れるようにと言われます。
マグリットはアルマンの父に言われた通りアルマンと別れ、元の暮らしに戻ります。
アルマンはマグリットに裏切られたと思い込み激怒しました。
その後に本当のことを知ったアルマンはマグリットに会いに行きます。
しかし、病気を患っていたマグリットは既にこの世を去っていました。
悲しい結末のお話でしたね。
愛故の行動をしたマグリットが罪を犯したとは感じられませんが、裏切るような行動に罪を犯したと受け取る人がいるのかもしれません。
そのため椿には「罪を犯した女」という花言葉があるとされていると考えられます。
椿の赤・白・ピンクの色別の花言葉の意味と由来
椿は品種改良が盛んにされていて現在では約500種類以上あるとされています。
赤のイメージが強いですが、白やピンクといった色の花も存在します。
色別で花言葉が付けられているため由来と共に紹介していきますね。
色 | 花言葉 |
---|---|
赤 | 「控えめな素晴らしさ」「謙虚な美徳」「気取らない優美さ」 |
白 | 「至上の愛らしさ」「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」 |
ピンク | 「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」 |
赤の花言葉
赤の椿の花言葉は「控えめな素晴らしさ」「謙虚な美徳」「気取らない優美さ」です。
美しさがありながら、慎ましい様子を現した花言葉となっています。
西洋では「You’re a flame in my heart(あなたは私の胸の中で炎のように輝く)」という意味がつけられていて、日本とは逆に情熱を表現する言葉です。
白の花言葉
白の椿の花言葉は「至上の愛らしさ」「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」です。
英語では「adoration(崇拝)」「loveliness(可愛げ)」です。
見た目の美しさや純白な姿からつけられています。
ピンクの花言葉
ピンクの椿の花言葉は「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」です。
英語では「longing(あこがれ)」の花言葉が付けられています。
女性らしさをイメージするピンクにもその様子から、控えめな美しさや愛情の意味の花言葉がつけられています。
椿の品種別の花言葉の意味
椿は品種改良されて種類が多い中で、品種別に花言葉がつけられているものもあります。
今回は以下の4種類の品種の花言葉を紹介します。
品種 | 花言葉 |
---|---|
乙女椿 | 「控えめな素晴らしさ」「謙虚な美徳」「気取らない優美さ」 |
侘助 | 「控えめ」「静かなおもむき」「慰めてあげます」「簡素」 |
寒椿 | 「愛嬌」「謙譲」「申し分のない愛らしさ」 |
玉之浦 | 赤い部分「高潔な理性」「気取らない美しさ」 白い部分「かわいらしさ」「可憐さ」 |
では詳しくみていきます。
乙女椿(オトメツバキ)の花言葉
乙女椿(オトメツバキ)の花言葉は「控えめな美」「控えめな愛」です。
八重咲で何枚も重なる花びらは豪華にピンク色に咲きますが、その反面匂いが控えめなことから付けられているようです。
侘助(わびすけ)の花言葉
侘助(わびすけ)の花言葉は「控えめ」「静かなおもむき」「慰めてあげます」「簡素」です。
一般の椿よりも小型で花が開ききらないため、その様子が控えめに見えたことからつけられています。
千利休が愛した花で、庭師の侘助から名付けられたのたとか。
寒椿(カンツバキ)の花言葉
寒椿(カンツバキ)の花言葉は「愛嬌」「謙譲」「申し分のない愛らしさ」です。
厳しい寒さの中でも負けずに綺麗に咲く様子からつけられました。
日陰や寒くて殺風景な場所で鮮やかに咲くことから謙譲や愛嬌といった言葉もつけられているそうです。
玉之浦(たまのうら)の花言葉
玉之浦(たまのうら)の花言葉は赤い部分が「高潔な理性」「気取らない美しさ」、白い部分が「かわいらしさ」「可憐さ」となっています。
玉之浦は花びらの中心が赤く外に向かって白くなっています。
長崎県五島市で発見された椿で、五島市の旧名が玉之浦だったことから名付けられたそうです。
椿の花言葉が怖いと言われる理由は?色・品種別の意味や由来のまとめ
椿の花言葉が怖い理由や色と品種別の意味や由来についてまとめました。
椿の花言葉は「誇り」「控えめな優しさ」で怖い意味はありませんでした。
怖いと言われる理由には花が丸ごと落ちる散り方や『椿姫』という小説とオペラが関係しています。
色や品種別でも控えめや美を表す花言葉が付けられていてポジティブな意味が多くありました。